乳酸菌の免疫力向上効果

便秘の改善など整腸作用があるとして有名な乳酸菌ですが、免疫力を高める効果があるということでも注目を浴びています。

免疫力を高めるメリット

免疫力とは、病原体(ウイルス、細菌、カビ)の侵入や攻撃から体を守る働きのことです。免疫力が高いと、風邪にかかりにくくなります。また、健康体でいられることから、精神的な余裕も生まれてきます。

免疫力と乳酸菌との関係

日本には、古くから発酵食品(味噌、漬物、醤油)を摂取することで、自然の乳酸菌を摂取してきました。発酵食品に欠かせないのが乳酸菌なのです。そのため、昔の人は病気にかかることも少なく、免疫力が強いと言われてきました。

しかし、現代は欧米の洋食文化が日本にも入ってきたことで、昔に比べて乳酸菌を摂取する機会が少なくなりました。現代の若者が風邪をひきやすいのも、腸内の免疫力システムが低下しているとも言われているのです。免疫力を高めるために、乳酸菌を摂取することが大切です。

腸内の免疫細胞を活性化

乳酸菌は、腸内の免疫細胞を活性化させる働きがあります。風邪や病気の原因となる病原体(ウイルス、細菌)は、口や鼻から侵入し、腸にまで到達します。

実は、人間の体内に存在する免疫細胞は約6割が腸に集中しており、腸内の免疫細胞の働きが、ウイルス撃退の鍵になっているのです。つまり、腸内の免疫細胞を強くすること=免疫力を高めるということに繋がります。

免疫力を高める為に必要な乳酸菌の作用

乳酸菌の持つ作用は、たくさんありますが、免疫力アップの為に摂取する場合は以下のような作用を持つ乳酸菌を選ぶ必要があります。

  • NK細胞の活性化
  • 悪玉菌(FTBF菌、腸内バクテリア)の抑制
  • 白血球バランスを整える効果
  • がん細胞抑制効果

NK細胞の活性化とは?

NK細胞(ナチュラルキラー細胞)は、体内にウイルスや細菌が侵入してきた時に、ウイルスを攻撃し体を外敵から守る働きを持っている細胞です。つまり、「免疫力」を語る上では欠かせない細胞であり、NK細胞を強くすることが、免疫力アップにもつながるのです。

悪玉菌(FTBF菌、腸内バクテリア)の抑制

人間の腸内には、善玉菌と悪玉菌の2種類の細菌が生存しています。腸は、食物の吸収消化だけではなく、食べ物にくっついていた細菌やウイルスを吸収しないように選別し、便として排出する役割も担っています。

腸内バランスが崩れていると、このように食べ物と一緒に取り込んでしまった細菌・ウイルスを吸収してしまうために、病気になりやすくなってしまいます。悪玉菌は腸の動きを悪くさせるため、できるだけ悪玉菌を減らして、善玉菌を増やすことが免疫力アップに繋がるのです。

白血球バランスを整える効果

白血球は別名:免疫細胞と呼ばれるほど、免疫と深い関係にあります。実は、NK細胞も白血球の一つです。他にも、Th1細胞、Th2細胞などの種類があり、これらのバランスを保つことも、免疫力アップに繋がります。

免疫力アップに効果のある菌種

R-1乳酸菌

免疫細胞の中でも、NK(ナチュラルキラー細胞)を活性化させる働きを持っていることが知られています。免疫力が高まることで、インフルエンザの予防もできると注目を集めた乳酸菌の一つです。

BB536

大腸がんの原因と言われているFTBF菌(悪玉菌)を減少させる働きがあります。大腸がんの予防になるとして、注目を集めています。

KW乳酸菌

白血球に作用し、Th1細胞とTh2細胞のバランスを整える働きがあります。白血球は免疫とも関係が深いので、免疫力を向上させる事に繋がります。

NS乳酸菌

腸内バクテリア(悪玉菌)を抑制する効果があり、バランスを整えることから免疫力向上の効果があると言われています。

K-1乳酸菌

K-1乳酸菌は、がんに変異する細胞の元を消去する作用をもっており、がんを発症しにくくする効果があると言われています。

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